教員紹介

比較教育学研究室

杉本 均 教授

研究テーマ:国際教育流動と多民族社会の教育(東南アジアなど)

 マレーシアを中心としたアジアの教育について比較教育学的な研究を行っている。マレーシア・マラヤ大学と英国・レディング大学への留学経験から、国境を越えた教育現象、トランスナショナルな高等教育についても関心を持っている。近年はブータン王国の教育についてのフィールド調査を行い価値教育・宗教教育についての研究も進めている。

主な著作

・『ブータン王国の教育変容―近代化と「幸福」のゆくえ』岩波書店、2016年
・『トランスナショナル高等教育の国際比較』東信堂、2014年。
・原清治・山内乾史・杉本均編『教育の比較社会学』学文社、2004年。
・「マレーシアにおける宗教教育とナショナリズム」江原武一編『世界の公教育と宗教』東信堂、316-339頁、2003年。
・「アメリカの大学におけるティーチング・ポートフォリオ活用の動向」大南正瑛編集代表、清水一彦・早田幸政編集委員『大学評価 文献選集』エイデル研究所、80-91頁、2003年

おしらせ

年3回「アジア教育研究会」を開催しています。参加、発表、機関誌について関心のある方はこちらまでお問い合わせ下さい。


南部 広孝 教授

研究テーマ

 各国・社会で進められている高等教育改革について、中国をはじめとする東アジア諸国を中心に、国際比較の視点から研究を進めている。具体的には、社会主義体制を経験した諸国において国家体制の変容が高等教育制度に与えた影響や、大学院教育及び学位制度の変容や近年の改革動向、それから大学入学者選抜制度の改革などを扱っている。また最近は、「境界」の意味に関心を持っている。

主な著作

・『比較教育学原論』(共編著、協同出版、2019年)
・『後発国における学位制度の研究』(高等教育研究叢書148)(編著、広島大学高等教育研究開発センター、2019年)
・『東アジアの大学・大学院入学者選抜制度の比較-中国・台湾・韓国・日本-』(単著、東信堂、2016年)
・『中国高等教育独学試験制度の展開』(単著、東信堂、2009年)

研究室を希望する方へのメッセージ

 さまざまな国や社会の教育について考えることは、その国や社会を理解するだけでなく、自分自身の経験を振り返ったり、教育に対する自分の考え方を見直したりする契機にもなります。ぜひ、「対話」を通して自分の思考を深めてください。


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教育行政学研究室

服部 憲児 准教授

研究テーマ

 教育を改善するための方策について、教育政策の視点から研究を進めている。教育を取り巻く環境にはたいへん厳しいものがあるが、その現実を直視しつつも、関係者が活気づくような制度や政策を作っていく手がかりを得ることを目指している。具体的には、日本の大学における教育改善方策の分析、初等中等教育における教育成果の質的把握、欧米(主にフランス)の教育制度・教育政策について研究している。

主な著作

・『コロナ禍で学生はどう学んでいたのか』(共著、ジアース教育新社、2021年)
・『検証 日本の教育改革』(学事出版、2021年)
・「学生・教職員交流型イベントのFD機能に関する研究-大阪大学における「ひとこといちば」の取り組みを題材として-」『大学教育学会誌』第 40巻第1号(2018年)。
・『教育行政提要(平成版)』(共編著、協同出版、2016年)
・『フランスCNEによる大学評価の研究』(大阪大学出版会、2012年)。

研究室を希望する方へのメッセージ

 教育にかかわる諸問題について、行政、政策、財政、法制度などの面から、あるいはマネジメントの観点から研究してみたい人にお勧めです。教育諸問題をめぐる現状や課題を広い視野に立って的確に分析し、単なる現状・政策批判にとどまらない、建設的な議論を一緒にしたいと思います。

開沼 太郎 准教授

研究テーマ

 教育行財政や教育政策に関する資源配分のあり方について研究を進めている。具体的には、教育の情報化政策を中心に、私学助成制度などの教育財政や法制度、校種間・学年間等の接続性を意識したカリキュラム・マネジメントをはじめとした教職教育等の政策課題に関心がある。

主な著作

・『教育法規スタートアップ・ネクスト~Crossmedia Edition』(昭和堂、2019年)
・『新・教職教養シリーズ2020 第14巻 教育経営』(協同出版、2017年)
・『幼小連携カリキュラムのデザインと評価』(風間書房、2014年)
・『模索されるeラーニング―事例と調査データにみる大学の未来』(東信堂、2005年)

研究室を希望する方へのメッセージ

 国や地方公共団体における施策から教育現場の取組や工夫に至るまで、「自由と責任」の研究姿勢を尊重しつつ、多様な観点を意識しながら教育課題について探究できればと思います。